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ウォーキング

ママチャリやミニベロってロードバイクやクロスバイクと比べてどのくらい遅いのか?

普段は自転車なぞ乗らない人が昨年、いきなり平均約50kmのライドを8回も行ったことでふとそんなことを考えてみるようになりました。この8回の内訳はフロント多段仕様のクロスバイク3回、フロント1段仕様のクロスバイク1回、電動自転車2回、ママチャリ2回です。

あとは、無性に数字遊びをしたくなったというのもありますね。

1.自転車の理論上のスピードは?

 

速度(km/h)=タイヤの周長(m)×ケイデンス(回転数,rpm)×ギア比×60/1000

 

で計算されるのですが、一つ一つ見ていきましょう。

 

2-1 タイヤの周長

 名前の通り、タイヤの1周当たりの長さです。ギアが無ければ基本的にペダルを一周すると、タイヤも一周する・・つまり、タイヤ1周分進む・・となります。

 

計算方法は タイヤ径×3.14 となります。

 

 ただ、タイヤ径は「インチ」で表されるため、ピンと来ません。以降の計算のため、また、同じインチでも規格によって微妙に数字が違うのですが、ここでは以下の数字を使用することします。

 

・27インチ(700c):周長2.15m

・20インチ:周長1.55m

 

ここから、ペダルを1回回しても、ミニベロは一般サイズの自転車の72%しか進まないことになります。逆にミニベロは1.4倍頑張らないと普通サイズに自転車には追い付けない・・と。

 

2-2 ケイデンス

 

 1分間あたりにペダルを回す回数です。色んなサイトを見ると80~90回転が理想のようですが、ここでは少し遅めの75回転/分として計算することにします。猛烈なスピードで走行される方は100回転以上とかでぶん回しているでしょうし、坂道とかだと逆に30回転とかになっているかもですが。

 

2-3 ギア比

 前方(フロント)にあるギアと後方(リア)にあるギアの数の割合のこと。

 

 計算は フロントのギア数/リアのギア数

 

 で表され、例えばフロントのギア数が36でリアのギア数が18であればギア比は「2」となります。これは、ペダルを1回転させると36個の歯車の「歯」を通過したことになるのですが、リアのギアで同じ36個の「歯」を通過させるためには歯車を2周させる必要があります。その結果、駆動側となる後輪はペダルを1回転させている間に、2周回転する・・・その分自転車がギア比「1」に比べて2倍前に進む・・と言うことになります。

 

 そして、今回の表題である、ママチャリ、ミニベロ、ロードバイク、クロスバイクの速度を決めるのはこのギア比の部分が特に重要になります。

 

3.計算例

では、実際にそれぞれに具体例を引っ張り出して計算させてみましょう。なお、例に挙げる自転車はネット上で歯車比等が明示されている、適当なものを選んでいます。

 

①ママチャリ

・・速度はあまり気にしない乗り物なので、種類は圧倒的に多い割にはギア情報まで仕様として載っている自転車の少ないこと少ないことw。で見つけたのは6段変速で

 

フロントが36T、リアが14~28Tの6枚

 

のものでした。これをこれまでに挙げた数式に当てはめると、この自転車の速度は

 

時速24.9km/h~12.4km/h

 

で走行することが可能・・となります。で、いくら「6段」変速があったとしても、ギア比の変動があまり大きくないので、期待値よりもスピードは出ない・・と。それでも、住宅地内の坂道とかだったら大活躍するかもですが。

 

②ミニベロ

比較的安価帯(定価ベースで¥25,000)の例ですと、

 

フロントが46T、リアが14~28Tの6枚

 

のものがありました。タイヤが小さい分、ギア比を上げないと速度が出ないことから、ママチャリよりもフロントのギアが大きくなっているのが分かります。で、この自転車の速度はと言うと・・

 

時速22.9km/h~11.5km/h

 

で走行することが可能・・となり、それでもママチャリよりも遅くなることが分かります。ただ、有名どころですと、

 

フロントが53T、リアが11~32Tの8枚

 

のような組み合わせのものもあり、この場合の速度は

 

時速33.6km/h~11.6km/h

 

とママチャリどころか、後述する安価なクロスバイク並みの性能を持つものもあることはあります。

 
③クロスバイク

ピンきりですが、フロントが1枚のものと複数のもので紹介しようかと思います。

 

A:1枚タイプ 定価ベースで¥50,000

 

フロントが44T、リアが12~28Tの7枚

 

のものがありました。ママチャリ比でフロントが大きくなっているのと、リアの幅が広がっているので、走り方に幅を持たせることができるかと思います。で、速度はと言うと・・

 

時速35.5km/h~15.2km/h

 

と、時速30km台に。住宅地内の道路は30km制限が多いので、車よりも速くなって性能を持て余すかも?

 

B:複数タイプ 北海道のレンタサイクルで借りて乗ったもの

 

フロントが28T,38T,48Tの3枚、リアが11~32Tの8枚

 

と、更にギア比がアップ。ということは・・・その速度も・・・

 

時速42.2km/h~8.5km/h

 

とついに40km/h台に突入、ママチャリの1.7倍ほどのスピードが出せるようになります。まぁ、踏めればの話ですが。そして、ギアの数がフロントの方が多い、ギア比1を切るような組み合わせも出てくるように。

 

④ロードバイク

もう、どこまでギア比を上げられれるか・・と言う勝負になってきているのが分かるかと思います。で、10万円ほどの初心者用の車種でも、

 

フロントが50T,34T、リアが11T~32Tの8枚なので・・・

 

時速44.0km/h~10.3km/h

 

となります。ケイデンスはここまでずっと75で計算してきていますので、標準?の90で回すと52.8km/hまで出せることになります。で、ここから先はカスタマイズしてよりギア比を上げて高速域に・・と言う世界になるのでしょう。でも、一応、自転車の法定最高速度は60km/hのようですのでご注意を。

 

⑤子供用自転車

ここでふと、ではスポーツタイプの子供用自転車ってどうなの?ということで、20インチの6段変速タイプを見てみると・・・

 

フロントが36T、リアが14~28Tの6枚

 

とママチャリと同じ構成でした。ただし、タイヤが小さいので、速度は・・

 

時速18.0km/h~9.0km/h

 

となります。まぁ、飛ばし過ぎても困りますし。この速度であれば、100mを20秒以内で走れる人は追い付けますしね。

 

⑥電動アシスト自転車

どの位の速度までアシストしてくれるのかと言うと・・・ママチャリタイプで25km/hほどで、①では最高速度が24.9km/hと紹介したので、なるほど・・・とも思ったけど、ただ単に道路交通法の関係で25㎞/h以上は補助できないだけのようでした。

なら、電動「アシスト」ではなく、フル電動自転車!・・・原付免許を取ってください・・・。

なので、平地とかで時速25㎞/h以上で巡行したい場合は、電動アシストだと自重がある分かえって足手まといになるかも。

 

⑦マウンテンバイク

そういえばクロスバイクってロードバイクとマウンテンバイクの中間だから「クロス」って名前が付けられたとのことで、そう言われると、たまたまなだけかもですが、先ほど見たクロスバイクもギア比1切りのものがあって、その片鱗を見せていたような気がします。では、正真正銘のマウンテンバイクはと言うと・・

 

フロントが36T,22Tの2枚、リアが11~34Tの8枚

 

ということで、最小ギア比が22/34=0.65と、これくらいはないと急坂は登れません・・と言うことですね。

 

4.まとめ

ということで、自転車の購入を考える際にこのギア比も要素の一つとして考えてみては如何でしょうか・・と言う話でした。